会社の1年間の利益がマイナスになったときの金額のことです。欠損金は10年後まで移動することができますが、この移動した欠損金のことを「繰越欠損金」と言います。繰越欠損金は10年以内であれば、利益が出た年の利益から引くことができるので、たくさん利益が出ていて税金が多くなる年に繰越欠損金を利用すると、実際に支払わなければならない税金よりも少なくすることができます。会社が繰越欠損金を利用するためには、欠損金が出た年に確定申告書を提出し、その後、毎年確定申告書を提出し続けなければなりません。
繰延税金資産
会社が税金を多く払いすぎた場合、次の回で払う税金の金額から払いすぎた分を差し引く、つまり払いすぎた分が戻るときにはその金額を財産のつと考えて帳簿に記入するときの名前です。例えば、会社が持っている財産が値下がりした場合には買った価格との差が「損」になるので会社のもうけは少なくなり、税金も少なくなるはずです。でも、税務署はその財産を売ったときでなければ「損」と認めないので税金は少なくなりません。そこで、値下がりした財産を売ったときに安くなる税金の金額を繰延税金資産として帳簿に記入します。
クロスボーダー
ビジネスの世界では外国の会社と日本の会社が行う国際間の取引のことを言います。M&Aでも、売り手と買い手のどちらかが外国の会社のときは「クロスボーダーM&A」と呼ばれます。国内の会社が海外の会社を買うことを「IN-OUT」、海外の会社が国内の会社を買うことを「OUT-IN」と言います。「IN-OUT」の例としてはソフトバンクグループがイギリスの半導体設計大手のアーム社2016年に買ったこと、「OUT-IN」の例としては、台湾のホンハイ社が日本のシャープを買ったことなどがあげられます。